第7回みやぎ優れMONO認定製品

広告掲載機能付きLED照明『アドライト®

発想の根底には消費者目線。“純宮城県産”広告掲示機能付きLED照明、社会と地域の活性化を照準に。

アドライト

持続可能な社会の構築に向けた課題の一つにエネルギー問題があります。「例えば、オフィスビルにおけるエネルギー消費量の約2割は、照明が占めるといわれます(データ:省エネルギーセンター)。日本では東日本大震災を機に、省エネへの意識と気運が高まっています。照明を見直すことは、地球温暖化対策にもつながっていくのだと多くの人が気付き始めているのではないでしょうか」と話すのは早坂部長。震災直後、ヤマセ電気では次世代型省エネ光源として期待されるLED照明の自社製品開発に着手しました。「当時もLED照明は市場に出回っていましたが、主流は発光部だけを交換する直管型のタイプでした。私たちが掲げたのは、軽量・コンパクト・一体型という明快なコンセプト。特に、震災時には非構造部材(天井材や照明器具、空調設備など)の落下が問題になったため、軽量化にはこだわりました」。妥協の許されない品質が要求される受託生産で培った技術力・製造能力には自負のあったヤマセ電気ですが、一体型LED照明の開発は、非常にチャレンジングな取り組みとなりました。

トライアル&エラー。再三の試作を支えた自社の製造部門。

アドライト

営業技術部の佐々木係長代理が述懐します。「LEDへの知識はありましたが、照明器具として機能させるには、電源部の設計など思わぬハードルがありました。思うに任せないことの連続でしたが、幸いだったのは試作の段階で幾度となく変更をしても、柔軟に対応してくれる製造部門が社内にあったことです」。フットワークの軽さは、大手メーカーにはない大きな強みです。トライアル&エラー、昼夜を分かたず耐熱性評価を繰り返し、一体型LED照明としては先駆的製品となる『スーパーエコライト』を完成させました。そしてスーパーエコライトの納入実績を徐々に増やしていく中、“この製品の良さをもっと知っていただくにはどうしたらよいか”と自問を重ねていた早坂部長。「ドラッグストアで天井から広告POPが吊り下げられているのをみた時に、照明器具そのものに掲示機能を持たせてはどうかと思い至りました」。『アドライト』の発想の源には、消費者目線があります。

“優れMONO”への認定を、認知度UP、営業拡販の追い風に。

アドライト

「初めに検討したのが、広告やPOPを保持する位置です。中央に、というのは当初の試案になかったのですが、当社のLED照明は140度の配光角があり、真ん中から下げても床面照明に影響がないことがわかりました。広告POPを保持するハンガー部には、信頼性のある市販品のペーパーホルダーを使用しました」と早坂部長。完成させた『アドライト』をお客様にみていただいたところ評判は上々。しかし早坂部長は思案します。「胸を張ってお勧めできる製品ですが、まだまだ認知度が低い上に、当社の営業力が十分ではなく、販売チャネルも確保されていません。そこで「みやぎ優れMONO」に認定していただき、追い風を受けることができればと考えました」。ヤマセ電気グループ全社の総力を結集して製造される『アドライト』は純宮城県産。社会と地域を明るく照らす大きな可能性に注目していきましょう。

(2015年3月 インタビュー)

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